成田山新勝寺 参拝したら うなぎを食べる。おすすめは駿河屋、一度は食べて欲しい最高級の味。

成田山新勝寺。成田空港から電車で10分、徒歩15分。車移動なら約15分。外環自動車道が東関東自動車道に接続したことで、都内から首都高を利用しなくても行けるようになりました。

お正月には御札を授かりに、夏は半期の報告とともにお参りに。特別な信仰があるわけではないけれど、訪れると気分的にすっきりできる場所として定期的に通っています。

出向くときは、平日９時の御護摩祈祷を狙って出発。朝はいつも早いです。そして11時頃には一通り周り終えて、超絶美味しいうな重を食べる。成田山とうなぎ料理は、セットみたいなもの。それを知らずして、成田でうなぎを食べないのは勿体ないです。

今回は成田山新勝寺の話ではありません。主役は「うなぎ」です。

成田山新勝寺の周りは鰻屋だらけ

JR 成田駅、京成成駅から始まる表参道には、江戸時代から創業している老舗も多く、時代を感じる建物が軒を連ねています。

その中でも、うなぎ屋の多さは群を抜いています。ここまで鰻を提供する店が密集している観光地は珍しいです。なぜ、うなぎの街になったのか？詳しい歴史は、成田市観光協会のサイトが参考になります。

簡単にまとめると次の通り。

成田山のまわりが鰻屋だらけの理由

お手軽な価格ではない

うなぎ価格の高騰により、成田山の表参道で食べられるうなぎ料理も、かなり高価な食事になっています。うな重は安くても３千円くらい、高いお店だと４千円オーバー。しかも毎年ちょっとずつ価格の変動があるから、これらの情報も最新とは限りません。

一昔前はもっと安かったのに、こればかりは時代の流れに逆らえないのでしょう。

価格を抑えたいならこのお店

お店によって千円近い価格差はあるものの、どのお店で食べても満足できる美味しさなのが成田のうなぎです。もし少しでも価格を抑えたお店を選ぶなら、川豊本店もしくは近江屋あたりがおすすめです。

川豊は店先で鰻を焼いているので、店構えが見えた途端、その匂いに引き込まれること間違いなし。ただどちらのお店も、手軽に食べられる価格帯ではないのは大前提として覚えておいてください。

僕にとって成田山のうなぎは、成田山新勝寺へ出向いたときの特別な料理としていただいています。

一番のお気に入り「駿河屋」

最初に紹介した２店舗も美味しいうなぎ料理を提供してくれるお店ですが、僕が最も通っているお店が「駿河屋」さんです。成田山新勝寺の総門からすぐ左手にあるお店で、成田山へ行ったら一度は食べておきたい名店の１つです。

どのうなぎ屋がおすすめか問われたら、駿河屋を第一候補として挙げるのは間違いありません。そして次点で、川豊、近江屋と続きます。

お店の外で焼かれるうなぎ

朝早くから、お店でうなぎを捌く様子がうかがえます。そして昼近くになると、お店の外でうなぎを焼く光景も見られます。店内の厨房では間に合わないほど、繁盛している証です。

うなぎのタレの香ばしい匂いが、お店から漂います。圧倒的に食欲を刺激する匂い。表参道の道のりは長いのに、一番手前にある駿河屋で足を止めてしまう観光客をこれまで数多く見てきました。

しかも平日ですら、お昼近くになると機械式の整理券による順番待ちが当たり前になる大人気店。

狙うなら開店直後、もしくは閉店近い時間がおすすめ。12時になると、整理券の待ち時間が１時間を超えます。丁度いい昼どきに、いいタイミングでなかなか入れないのが、人気店の残念なところ。

特に週末は、どこのお店に行っても混んでいるのが当たり前。場合によっては、２時間待ちの覚悟が必要です。

一度食べたら忘れられない

これが駿河屋のうな重です。お新香と肝吸いがついてきます。

うなぎは厚みがあり、箸をそえるだけで簡単に切れるほど、柔らかくフワフワした仕上りに。備長炭で焼き上げているので外は香ばしく、甘いのに主張の強くないサラッとした秘伝の醤油ダレとの相性が抜群に良い。

難しい話は抜きにして、とにかく美味いのです。

僕自身、出張や旅行などで様々な地域の鰻を食べてきたけれど、ここ駿河屋のうな重が一番好きかもしれません。初めて食べたときから、ずっと好き。だから何度も通ってしまいます。

（そして毎年、うなぎの写真が増えていく）

取り扱っている鰻の中には、日本全国で約30店舗しか取り扱いがないブランドうなぎ、幻のうなぎと称される大井川の「共水うなぎ」が用いられたメニューも用意されています。

過去に一度だけ食べた記憶はあるのですが、遠い過去すぎて残念ながら味の記憶がありません。そして、価格は年々うなぎ上り。今では６千円を超えた高級料理となってしまい、手が出せなくなってしまいました。

通常メニューのうな重であっても、僕の中では完璧な「うな重」です。だからこそ、御札を授かったタイミングで今年も１年頑張ろうと駿河屋のうなぎを食べるのが、僕にとって特別な時間だったりします。

こうして過去の写真を振り返ってみると、特上うな重を注文していた年もありました。さすがに今は、その量を食べられる自信がありません。

ふっくらした白焼きの贅沢な味

友人と連れ立って出向くときは、うな重とは別に白焼きも注文します。見事なまでにふっくらと仕上がって、うなぎの旨味を深く味わえます。添えられたワサビをつけたら最後、過去に味わってきたうなぎの印象が完全にリセットされます。

タレのついた蒲焼きも美味しいけど、上品な白焼きも一度食べたら忘れられない至高の逸品です。

サイドメニューもおすすめ

老舗の料理を食べる機会は滅多にないので、川海老の唐揚げやだし巻き卵を注文することもあります。どちらも価格は600円程度。他にも「鰻にこごり」や「鯉こく」などのラインナップがあり、どれも味は確かです。

店舗情報

通常は木曜定休で、祝日と重なる場合は他に振り返られる場合があります。また営業時間は、昨今の社会情勢により短縮営業をしているため、正しい情報は公式サイトから確認ください。

その土地に根付いた食文化に触れるのは、観光における楽しみの１つです。成田山のうなぎ料理は、江戸時代から続く歴史があります。

気軽に食べられるような価格ではないけれど、本物の味を知ってしまった以上、成田山へ行ったら鰻が食べたくなるのは本能的にしょうがないのだと思うことにします。きっとこれからも、成田山新勝寺を参拝して鰻を食べるスタイルは変わらず、歳を重ねていくのだと思います。