【ライブレポ#2】イエモンが全部歌える?!ロッキン2024ひたちなか参戦
ROCK IN JAPAN FESTIVAL 2024 ひたちなか最終日ライブレポート #2 をお送りします。会場の様子(入場やイスゾーンの状況など)は、#1 を参考にしてください。
それではイエモンのライブレポをどうぞ。
トイレで始まるイエモン
WANIMA 終わりに向かうトイレ。イエモンを聴いて、最後のサザンまで突っ走る準備は万全。ただ多く人が同じ考えだったようで、このタイミングのトイレが最も混んでいた。時間にして約25分の行列。
あまりの人数のため、並んでいる間に始まった THE YELLOW MONKEY。昔はよく聴いていたけど、最近の曲事情はわからず。再結成後の状況もわかっていない状況。生イエモンを一度は聴いてみたいと思う反面、サザンを聴きにくるテンションが大きすぎて、実はそこまで期待値が高くなかった。しかし一曲目から記憶にあるイントロが流れてくる。
楽園だ。
「一緒に楽園へ行きましょう!」しかし僕が目指しているのは紛れもなくトイレ。我慢しているので、ある意味向かう先は楽園かもしれない。とくだらないことを考えながら、早く列よ進んでくれと願う。そうこうしているうちに次の曲へ。まさかの SPARK。この流れはステージを見に行かないと駄目なやつだ。一気にテンションが上ってくる。
なぜか歌えるイエモン
なんとか用を足して、三曲目に間に合う。次は BURN だって?!ぶっちゃけ猛烈なイエモンのファンじゃないけど、全盛期の曲はイントロで曲名がわかる。どの曲もしばらく聴いていなかったのに、なぜか歌えてしまう。最も感受性の高かった青春時代を共にした影響は、中年になっても記憶としてこびりついているようだ。
どれもこれも25年以上も前の曲。イエモンらしい唯一無二のロックだけどポップでキャッチーな楽曲たち。また総じてキーが高くないので歌いやすく、無意識で一緒に歌っている。「知ってる」と「歌える」には本来分厚い壁があるはずなのに、自然と越えてしまう。なんだこれ。
当時イエモンを歌いまくってた記憶でも飛んでるのか?(笑)
吉井さんいわく、今日はちょっと昔に売れた曲をやります、と。これはヤバイ。一般的に評価されるアーティストの印象と、密接につながっている楽曲ばかりをやるということだ。ライトなファンも最大限楽しめるフェスのメリット、美味しいとこ取りが味わえる。もうダメだ。
思ったより近づけた件
おそらくサザンに備えて前方を確保している人もいる。それに加え、年齢層的にもイエモンはセットのようなもの。曲の途中から入るのは難しく後方でしか見れないかと思いきや、フェス特有の隙間を縫って前に行く作戦が功を奏した。
なぜか後方より、前のほうが人の隙間が空いていることがある。混んでるからと諦めず、前に行ってみるのはかなり有効な手段だったりする。
吉井さんが鮮明に見える。横の大きなスクリーンでもっとはっきり見える。音も完璧。巨大な会場の単独公演より、圧倒的に近い場所でライブを楽しめる。これがフェスの醍醐味だ。
ヒット曲連発のセットリスト
ずっと "知ってる" が続く。もう自分でも感情がわからない。「太陽が燃えている」のイントロで鳥肌が立つ。そして気付いた。周りの人たちも、めっちゃ歌ってる。音響が良すぎて、これまた周りの声も耳障りにならないのが最高に良い。なんだこの会場。
曲が終わるタイミングに合わせて、ここまで隠れていた太陽が雲から顔を出す奇跡的な演出。こういうのを "持ってる" って言うんだ。バリバリに強い午後の日差しが会場を照らす。
感情を刺激する曲が続く。
今でも誰かがカラオケで歌うのを聴く。こんなに聴き馴染みのある曲なのに、嘘だろ。JAM で涙腺崩壊。本人の生歌ってこんなに凄いのか。単に「感動した」と表現すると安っぽさが出てしまうが、遠くの記憶を呼び起こすように心の奥を刺激してくる。
「なんとなくで良いので一緒に歌いましょう」
吉井さん、もう全力で歌ってるよ。サザンまでに体力を使い切る勢いです(笑)
いやいや、こんなに自分がイエモンを歌えるなんて。
サザンを古くから聴き続けている人は、絶対にイエモンも通ってきてる。そのとき、どスレートに聴いてきた楽曲ばかりで構成された今回のセットリスト。
フェス、楽しすぎるよ。
サザンにつながっていく
吉井さんの初ライブは、バイト仲間で組んだバンドによるサザンのコピー曲だった。過去の思い出話とともに、喉の病気(喉頭がん)の件にも軽く触れていく。過去のように歌えない不安を桑田さんに相談したら "時間ぐすり" があるよ、と。それじゃお爺ちゃんになっちゃうよ、と吉井さん。それに「バカヤロー!俺を見ろ」と返す桑田さん。
お互い大事な喉の病気をした者同士。当人たちにしかわからない想いがあるんだろうなぁ。
続くバラ色の日々。もちろん歌える。前からも後ろからも聴こえる。みんな歌ってる。最初からずっと。フェスでこんな状況になったのは初めてではないだろうか。
最後は、2000年の活動休止宣言の前にジャージ姿で出演し話題となったロッキンフェス 2000 と同じ構成の「バラ色の日々」からの「パール」の流れで締めくくられた。
THE YELLOW MONKEY セットリスト
- 楽園
- SPARK
- BURN
- 太陽が燃えている
- JAM
- LOVE LOVE SHOW
- バラ色の日々
- パール
こうして振り返っても、セットリストが贅沢すぎる。ヒット曲だらけの50分はあっという間。そして昨日のように、ライブの流れを鮮明に覚えている。
今日はサザンオールスターズ最後の夏フェスを見に来た。"ついでに" 初めてイエモンが見られるのも嬉しい。それくらいの温度感だったのに、終わったときにはイエモンのライブ最高に良かったと、噛みしめるくらい心に響いた。
スタジオ録音の音源をライブが超えるのは一流アーティストの証。
そして今聴ける最新の状態で、魅力がアップデートされるアーティストは本当に凄い。これまでいろいろフェスを見てきたけど、初めて聴いてから25年以上経って、当時の "好き" を超えたのは初めての体験。イエモン、本当に良かった。
たぶん僕と同じような感想を持った人、たくさん居たんじゃないかな。
さあ余韻に浸りながら、次のステージへ向けて準備です。ステージ中央に向けて流れてくる人を避けながら、一旦エリアの外へ。今回は無理に前へ行く必要がありません。大トリのサザンオールスターズは、場所が確約された特別なエリアで見ることができます。
場所は前方入れ替えエリア16列目。今年の運を全て使いました。
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