薄いマネークリップ長期使用レビュー。ミニマル財布の使用感、ブッテーロレザーの経年の様子を紹介

キャッシュレスでの支払いが増えると、現金の使用頻度が大幅に減る。ポイントカードはスマホアプリ化され、財布に入れる必要がなくなった。僕が大きな長財布から abrAsus のマネークリップに乗り換えるのは自然なことだった。
大きさが半分になり、厚さに至っては3分の1近くまで縮小。結果的に、財布のことを考えずカバンを選べるようになったのは大きなメリットだ。
財布は薄く、荷物は少なく。
そんな現代を象徴するような abrAsus のマネークリップを使って2年が経った。今でもお気に入りの財布だ。せっかくだから長期間使い続けてわかったことや、財布としての使い勝手、レザーの経年の様子をレビューがてら紹介していく。
なお僕が使っているのは、ブッテーロレザーのキャメルだ。
薄いマネークリップとはどのような財布か
収納力は高くない
構造は至ってシンプルで、収納できるのはお札とカードだけ。現金はお札が5~7枚、カード類が5枚くらいが快適に利用できるベストな枚数。
入れようと思えば、お札は10枚くらい収納できる。ただ入れすぎると財布が閉じにくくなるため、常に多額のお札を入れて使うに用途には適していない。
カード類はクレジットカードのように凹凸のあるエンボス仕様のカード5枚が限界。それ以上になると、取り出しにくくなる。参考として、僕は次のカードを持ち歩いている。
- クレジットカード
- キャッシュカード
- ETC カード
- 運転免許証
- 健康保険証
病院のカードなど他のカードが必要なときは、ETC カードと入れ替えるか、お札入れの部分に一時的に挟んで利用している。ポイントカードはスマホアプリで対応できるもののみを利用。
利用頻度が著しく低いポイントカードは破棄したら身軽になったので、思い切って処分するのも悪くない。
とにかく薄い
名前の通り薄さが自慢のマネークリップで、お札を5枚、カードを5枚入れても 8mm ~ 9mm ほどの薄さ。財布自体の重量は 22g と軽量だ。
カード入れのカードを押し出せるように空いている部分と、お札の角を留める部分が、財布を折りたたんでも重ならない構造になっている。レザーの重なる部分を最小限にして、薄く仕上がるように工夫されている。
この写真は購入当初のもの。
ここまで薄いとシャツの胸ポケットや、パンツのポケットに入れてもかさばらない。しかし僕は次の理由から、ポケットに入れる運用はやめている。
- 軽いので落としても気づきにくい
- レザーが薄く型崩れの癖が付きやすい(推測)
小銭入れがないため全体的に大きく歪む心配はないものの、レザーの素材そのものが薄く、ポケットに入れると角がつぶれやすいと思われる。
それでも丁寧に扱えば、角が擦れたり、レザーが変に歪むことはない。僕の場合ほとんどカバンに入れて持ち歩いていたため、2年以上使っていても縁のスレは皆無に近い状態だ。
お札の折り目はつきにくい
財布が薄型である構造上、折り目が全くつかないとは言い切れない。それでも余程の力を加えなければ、湾曲した癖がつく程度で済む。小銭入れの影響を受けないため、普通の折りたたみ財布よりもお札がピンとした状態を保てる。
ブッテーロレザーの経年による変化
購入当初はまるでダンボールのように、光沢感がなくのっぺりした雰囲気だった。使っていくうちに色は少しずつ濃くなり、1年過ぎたあたりから全体的に光沢を帯び立体感が出るようになった。
スマホ決済が増えて財布の出番が減ったものの、カバンに入れて持ち歩いていた程度でもこれくらいの変化が見られた。最初の1年で艶が出始め、2年目にかけて少しずつ色味が深くなっている。毎日手にしているのであまり気にしていなかったけれど、こうして比べてみると良い感じにレザーが育っている。
内側は一歩遅れる感じで光沢感が出始めた。
ご覧の通り、2年経っても縫製がほつれることなく状態を保っている。購入前のイメージより、作りはしっかりしていた。
細かい傷は避けられない
ブッテーロレザーはヌメ革の一種。使い始めた当初から、ちょっとしたことで細かい傷が繰り返しつく状況だった。傷がつきやすそうなイメージを持っているなら、あながち間違っていないと思う。
素の状態の厚めのヌメ革より、ブッテーロレザーのほうが傷は目立つ。それでも2年使い込んでこの程度だ。僕は自分の財布の味だと感じている。
どうしてもレザーにつく細かい傷が嫌ならば、ブッテーロレザーは避けたほうが無難だ。通常版はガラス加工された国産牛革を用いている。そちらのほうが傷は目立ちにくいと思われる。
薄いマネークリップの気になるところ
そもそも使いやすいのか?
お札もカードも挟むだけ。現金の数えやすさはマネークリップの最大の特徴。abrAsus 独自の機構で、カードも取り出しやすい。使い勝手はとても良い。
しかもよくあるクリップ式ではないため、お札の半分が隠れてくれる。現金を丸裸の状態で数える、一般的なマネークリップの品のなさが出てしまう要素を排除した作りになっているのが、個人的にお気に入りのポイント。
カードが落ちることはないか?
カードを4、5枚入れておけば、ズレることはあっても落ちるまで至らない。同社の「薄い財布」とは違い、財布を折りたたんだ状態でもカードは飛び出さない。
そして財布を使うときは、カードの取り出し口が上を向く。財布の開き方さえ間違えなければ、カードが落ちることはない。
カードを入れる部分は劣化しない?
こればかりは扱いによっても変わるので断言はできないが、1~2年程度の使用では全く問題ない。カードの縁が当たって形の癖が付いている程度で、挿入口が擦れてたり糸がほつれることもない。
ヌメ革は柔軟性がある素材だから、丁寧に扱えばそれだけ長持ちする。僕は財布を長持ちさせるために、カードをパンパンになるまで入れないようにしている。
角が折れ曲がったりしない?
革の財布は、内容物によってクセがつく。この財布はカードとお札しか入らないので、パンツのポケットに入れて使わない限り変形はしにくい。
こちらの写真は1年後のもの。右側の角が丸まっているのは、カードの縁によりクセが付いた部分だ。2年経っても状態は変わらず、これ以上丸まることはなさそうだ。
何度も折り曲げたり広げたりを繰り返すほうの角も、気になるような劣化は見られない。カバンに入れて持ち歩いているせいか、スレもほぼ見当たらない。
全体的に使用している革が薄い上に、この折り曲げる部分は更に革をつぶして2つ折りにしやすいように加工されている。角の周りがつぶれているように見えるのはそのためだ。
小銭はどうしてる?
そもそも僕がこの財布に変えたきっかけが、財布の中で小銭をマネージメントするのをやめたことから始まっている。キャッシュレスメインにして、財布の小銭を減らすために費やす時間をなくした。
カードだらけの財布の中身を断捨離したら、中身がこれだけに。現金決済もほとんどしなくなって、小銭入れはほぼ空に。10円以下の小銭は通帳記帳の際にATMへぶっこむ。小銭を減らすように調整して支払うのをやめたら、会計が楽になった。でもカード代わりのスマホアプリが増えたのが難点。 pic.twitter.com/ujOpa9rDVi
— NJ えぬじぇい (@_NJ69_) April 9, 2019
出掛けるときは小銭0円にして、帰ってきたらポケットの小銭を全て取り出す。溜まった小銭は、あとで ATM にまとめて入金。財布の中の小銭を意識しなくなると、会計スピードが上がって楽になる。
そして可能な限り電子決済できるよう、クレジットカードや QR 決済アプリを併用している。
- クレジットカード1枚
- iD (メインで利用)
- Suica (交通系電子マネー)
- PayPay
- d払い
- R Pay (楽天ペイ)
iD と交通系電子マネー、PayPay があれば概ね現金払いせずに済む。
まとめ
薄いマネークリップはこんな財布です
- 収納はお札7枚カード5枚
- 厚さはわずか 8mm 程度
- 細かい傷が付きやすい
- カードは落ちてこない
- 小銭入れなくてもやっていける
コンパクトで無駄を削ぎ落とした必要最小限の財布。それが薄いマネークリップ。
スマホでの決済機能が浸透したことで、大きな財布を持ち歩く時代は間もなく終焉を迎える。持ち物をミニマルにして身軽に行動する、スマートさが評価を得る時代がスタートするのだ。
そんな新時代にぴったりの薄型財布が abrAsus の薄いマネークリップだ。
購入は公式ショップがおすすめ
abrAsus ブランドの商品は、販売元 SUPER CLASSIC のサイトと楽天市場、Amazon、そして百貨店などの店頭販売で取り扱っている。公式サイトは 10,000 円以上の購入で送料無料になる。Amazon は送料が掛かる場合があるため要注意だ。
なお公式ショップから購入すると、一緒に SUPER CLASSIC の商品が掲載された冊子が送られてくる。商品紹介だけでなく、読み物としても楽しめる。
今回紹介したブッテーロレザーの薄いマネークリップは、送料無料の対象商品だ。ぜひ公式ショップからの購入を検討してみて欲しい。