旅とガジェット、日常をつづるブログ「エヌクラ」

思考をローギアにするため手帳生活を復活させる #手帳会議2025

公開日:
思考をローギアにするため手帳生活を復活させる

スケジュール管理からタスク管理まで、スマホ1台でなんでもこなせる時代になり、手帳を持たなくなって10年以上が経過した。

そんな僕が、唐突に手帳とノートを書きまくるようになった話。

パソコン作業は思考スピードが速すぎる

僕の仕事は、全てのアウトプットがパソコン上で完結する。基本的にはキーボードでの文章作成。思考整理もまた、デジタルデバイス上で行っている。手書きするのは、付箋にメモを書く程度。

しかし年齢を重ねたせいか、パソコン作業で物事を考えるとスピードが速すぎて、上辺だけの思考に留まってしまい熟考するのが少し苦手になりつつあると気付いた。

なぜこうなってしまったのか?心当たりはある。

  • パソコン作業は思考のキャッシュが脳内にある
  • デジタルの文章は手書きより自由度が低い

脳内にある情報と、パソコンで文書化したものを行ったり来たり。アウトプットするまでずっと頭の中で保持しているため、かなり脳内メモリを消費する。また整理しながら書き出しているうちに、元々考えていた内容を忘れて情報量が減るリスクを伴う。

そして一番の問題児である、デジタル文書の基本フォーマット。文章を書いて改行、文章を書いて改行、画像や表、リストを挿入して改行、文章を書いて改行と、一直線上に情報が並ぶ。

これが思考の範囲を、猛烈に制約している

枝葉として分岐する情報の整理がとてつもなく面倒で、前に進んで、後ろに戻って、を延々と繰り返さなくてはいけない。この往復しながら情報を精査するのが大きな負担となり、熟考する体力まで奪われている気分になる。

制約された中での思考、アイデアの創出。これでは深く掘り下げるのが難しいのも無理はない。

創造的な思考回路を作る方法は

もっと自由度のあるアイデア出しをするにはどうしたら良いか?

わざわざ自問するには愚問すぎる。紙とペンがあれば、この問題は解決する。

僕自身デジタル化に執着しすぎたせいで、余計な寄り道ばかりしている。タブレットで広いキャンバスに手書き入力してみたり、OneNote のようなフリーフォーマットのドキュメント用アプリを使ったり、パワーポイントで情報をまとめてみたり。

「ノートとペンを使え」

スマホやパソコンだけで完結できない自分を格好悪いと評価してしまう、視野の狭い考えに陥った結果が招いた "本質を見失う" 事象。その弊害として思考回路の導線まで細くなってしまい、複雑に絡み合った状況を1つずつ処理するのが下手くそになってしまった。

デジタル機器はたくさんの情報を記録できるけれど、並列で情報処理する最適ツールではない。ポテンシャルで持ち合わせた順番に処理をする計算機の素質が、複雑な思考を阻害する。その制約を簡単に排除できるのが、ノートとペンというわけ。

わざと思考回路をローギアに落として、スピードが出ない代わりに幅広いアイデアを創出できるようになる手法。

10数年前までは、ほぼ日手帳を使うくらい手書きの作業が好きだった自分がいる。でも更に過去へさかのぼると、デジタル手帳化に憧れ SONY の CLIE を持っていた時期もある。デジタルから手書きへ。僕はまた20年前と同じルートを辿って、こちらの世界に戻ってきた。

どうやら自分の中で、デジタルブームとアナログブームが交互にやってくるらしい(笑)

そしてこうなった。

思考を整理するためのノート構成

デスクに置かれたノートたち

① 脳内キャッシュを一時的に退避させておくためのノート。これは思い出す作業を最小限にするために、ひたすらメモにして脳内メモリの負担を下げる目的で使っている。これが最も消費するノート。キーボードの手前に置けるギリギリサイズの B5 を採用。無印良品の無地ノートで、フォーマットに捕われず記述できる。

② 最終的なアウトプットに導くまでの思考を整理するためのノート。構成を具体化する場所。記述した情報間に関係性を明確にしたり、論理的な流れを組み立てていく。図や表を挿し込むため、B6 方眼ノートを採用。ここはそのうちロルバーン L に置き換わる予定。

NJ

この2つのノートを用意することで脳内がローギアになって、奥深くまで考えられるようになりました

③ タスク管理ノート。ここで手帳を導入している。ToDo、ToBe、フューチャーログ、デイリーログ等、いわゆる手帳術であるバレットジャーナルに近い使い方をしている。企画の立案のような、初期衝動のアイデアはここで管理している。ロルバーンダイアリー L を利用。この手帳が母艦となって、総合的な情報を管理している。

④ そしてただのメモ帳。外出先での急なアイデアをメモしたり、日用品以外の買い物リストをメモしたり。頑張ればスマホで対応できる。ただプリを探す手間と不要になったデータを消す手間は、メモ帳の手軽さに勝てない。荷物は増えるけど、考えるという観点では手書きのメモ帳のほうが負担が少ない。

いきなり4冊のノート。

最初は1冊のノートで管理しようと記し始めたけど、あちこちのページを行ったり来たりするのが煩わしい。このようにそれぞれ役割を持った複数のノートで管理すると、圧倒的に効率が良い。自由に何でも書けるノートと、情報整理するノート。ここを分割するだけで、思いついたときにパッと書ける状態になるのが良かった。

NJ

常に4冊開いているわけではないけれど、いつの間にか2冊、3冊と開いています

あくまでも思考の中心は手帳から始まる。そしてアイデアを具体化するために、思考レベルに応じた作業用ノートを2冊用意。4冊目のメモ帳は他のノートで代用が利くけど、持ち運び用途が目的のため別であると扱いやすい。

それぞれの関係性を表すとこんな感じ。

僕の手帳&ノート構成

ひとまずあれこれ試した上での最適解。

今のところ、アイデアを出すための思考整理がとても快適に行えている。ここのところあまり仕事がうまくいっていないので、これを機にいい方向に進んでくれることを切に願いたい。

\ この記事をシェアする /

Related Entries

About me

NJ

元システムエンジニア。現在は個人事業主として独立。ガジェットのレビューや、旅行の記録、フリーランスの日常をブログで発信。Web サイト運営、ポップデザインや動画制作など、パソコンでモノづくりをしている。

プロフィール詳細