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DIYでエアコンのポコポコ音を解消。原因と対策が分かれば素人でも簡単かつ格安に対応できる

更新日: 公開日:2021/08/24
DIYでエアコンのポコポコ音を修理した話

エアコン本体から、断続的にポコッポコッと音がする。これは故障でもなければ、エアコンの設置不良でもありません。本来は電気屋やエアコン業者を呼んで、音が鳴らない対応をしてもらう案件です。

と言いながらも、素人の DIY で対応が可能。業者にお願いすると出張費用込みで5千円から1万円、自分で対応すればパーツ代で500円程度。そんなに時間も掛からず、圧倒的に安く済みます。

今年の夏前に、自宅に新設したエアコンからポコポコと音が鳴っていたので、DIY で対策を施しました。その手順を記録として残しておきます。

賃貸物件に予め付いているエアコンの場合は自分で対処せず、まずは管理会社に問い合わせて確認を。

ポコポコ音の原因

結論から述べると、ポコポコ音は気圧差によって生じます。

例えば、全ての部屋を閉め切って換気扇を回します。すると室内の空気量が減り、気圧が下がります。室外の気圧は変わらないため、気圧の高い外から室内に向かって空気が流れ込みます。

窓を閉め切っていル状態で、どこから空気が入ってくるのか?空気が入り込みやすい場所の1つに、エアコンのドレンホースが挙げられます。ドレインホースとは、エアコンが動くことで発生する水分を、屋外へ排水するためのホースです。

そのホースから空気が逆流して、室内に入ってきます。

ドレンホースから逆流する空気

その結果、エアコンとの接合部でポコポコと音が鳴ります。気密性の高いコンクリート造のマンションは、外から空気が入りづらい造りであるため、室内とつながっているドレンホースが空気口になりやすいのです。

なおエアコンだけでなく台風の日も気圧差が激しく、ポコポコ音の要因になります。

ポコポコ音の対策

気圧差が生じても空気が逆流しなければ、ポコポコ音は鳴りません。仕組みが分かれば、あとは対策するのみ。そこで用意するのが エアーカットバルブ(ドレンホース用逆止弁)です。ホームセンターもしくは Amazon 等で購入できます。

必要なもの/購入したもの

おとめちゃん ドレン用逆止弁

こちらがエアーカットバルブと呼ばれるもの。上から下には空気が流れ、下から上には流れない構造です。

うちにある他のエアコン(ポコポコ音がしないエアコン)にも、この型番と同じ逆止弁がついていました。ネットショップだと、格安で購入できます。あとは逆止弁を固定するビニールテープを購入。

「おとめちゃん」と名前がついている通り、これさえ設置すればポコポコ音が解消します。

逆止弁を取り付ける

このエアーカットバルブの取り付けには、いくつか注意点があります。「おとめちゃん」の説明書で次のように書かれています。

  • 室内機から 1m 以上低い位置に設置
  • 上部は蛇腹部分をカットして接合
  • 下部の結合はドレンの接続口部分を用いる
  • 垂直になるように設置
  • 接着剤は使わない
  • ビニールテープで固定

ドレンホース用逆止弁「おとめちゃん」説明書

まずはドレンホースの接続口部分が隠れていたので、巻いてる化粧テープをハサミやカッターで切ります。このとき、化粧テープ以外を切らないよう、気をつけながら少しずつカットするのがポイント。

接合口とは、ドレンホースで蛇腹になっていない部分を指します。切断したホースをつなぎ直すために用いられる場所で、概ね 1m 間隔であります。

ドレンホースの接合口までテープを切る

化粧テープには粘着性のあるもの、ないものが存在します。この化粧テープはご覧の通り、粘着性のないものが用いられていました。

エアーカットバルブの上部は蛇腹に合わせるため、接合口の上でカット。ベロベロになった化粧テープは、ビニールテープで巻いて補強しておきます。

ドレンホースをカットしてビニールテープで補強

ドレンホースは、カッターもしくはハサミで簡単に切断できます。

切ったドレンホースの反対側はこんな感じ。こちらも後で綺麗にカットして、バルブに取り付けます。

カットしたドレンホース

ドレンホースの蛇腹部分に合わせて、バルブの上部をクリップで固定。蛇腹の溝にピッタリはまります。

バルブの上部をドレンホースの蛇腹と結合

続いてバルブの下部を接合。ドレンホースの接合口を利用してくっつけます。接合口はバルブにピッタリ入るよう、カットして調整しました。

バルブの下部を接合

最後に、ドレンホースとエアーカットバルブの接合部分を ビニールテープで密閉するように固定 すれば完成です。

ドレンホースとバルブをビニールテープで固定

逆止弁の取り付けに掛かった所要時間は10分ほどでした。

ドレンホースのカットに失敗したらどうする?!

もしホースのカット位置を間違えてバルブがつかなくなってしまった場合、切り口をビニールテープで止めるのは非推奨です。その接合口にホコリが溜まりやすくなり、ヘドロ化して排水がうまくいかないなど、予期せぬ自体を招きます。

カット位置を失敗した場合は、ドレンホースのジョイントパーツを使ってつなぎ直すのが無難のようです。

年に1回のメンテナンスが必要?

長年使い続けると、結露に含まれるホコリがヘドロ化して、エアーカットバルブに溜まる場合があります。悪臭の原因にもつながるため、定期的にバルブを掃除しましょう。

このバルブは簡単に分解できます。あとは水洗いするだけなので、冷房シーズンの終わりを目安に年1回メンテナンスをすると良いです。

掃除をするためにエアーカットバルブを分解

業者へ依頼すると高い

最初にエアコンを設置するタイミングで、オプションとしてドレンホース用逆止弁をつければ2~3千円くらいで対応してくれます。しかし設置後に追加で依頼すると、出張費用を含め、業者によっては1万円くらい費用が掛かります。

エアコン本体の設置には業者への依頼が必須ですが、今回のような逆止弁を付けるだけなら素人でも簡単に対応できます。実費は500円程度と格安です。次に新しくエアコン設置する機会があっても、逆止弁は業者に頼まず自分で付けようかと考えているほど、安く簡単に対応できました。

まとめ

  • ポコポコ音の原因は気圧差
  • 専用の逆止弁がある
  • 費用はたった500円
  • 素人でも簡単に取り付け可能

うちのケースでは、問題が起こったのは寝室のエアコンでした。風の強い日には、睡眠を阻害されるほどポコッポコッと音が酷かったので、これでようやく安心して眠れます。

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About me

NJ

元システムエンジニア。現在は個人事業主として独立。ガジェットのレビューや、旅行の記録、フリーランスの日常をブログで発信。Web サイト運営、ポップデザインや動画制作など、パソコンでモノづくりをしている。

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