モバイルバッテリーが膨張したらどうする?!処分方法がとんでもなく面倒だった件

更新日: 公開日:2021/09/15
モバイルバッテリーが膨張したらどうする?!処分方法は不燃ゴミでなく自治体に確認する

クローゼットにしまっていた旅行用グッズを整理していた時のこと。

車中泊用に使っていた 20,000mAh を超える大型モバイルバッテリーの様子がおかしい。手に持った瞬間、違和感を覚えた。横から見た姿は、中年のおじさんを彷彿させる腹のふくらみ。

膨張したモバイルバッテリー

ただ膨張しているだけでなく、プラスチックの外装に圧が掛かっているくらい強い力でパンパンに膨らんでいる。

入手した当初はこのような状態じゃなかった。そう思って過去の写真を見返すと、そこにはシュッとしたモバイルバッテリーの姿があった。

膨張する前のモバイルバッテリー

ここまでパンパンなのは異常事態だ。こうなってしまうと、放っておいても小さくなることはない。そして膨張したバッテリーは、少し危険な状態とも言える。

膨らんだバッテリーを使うのは危険

パンパンになった原因はガス

モバイルバッテリーに内蔵されるリチウムイオン電池は、経年劣化により電解質が酸化してガスが発生する。しかしそのガスが漏れないように、バッテリー全体が袋状のものに包まれた構造になっている。

ガスが溜まるとバッテリー本体が膨らみ、外装を圧迫してパンパンな状態になる。膨張の原因はガスなのだ。

年数や使用頻度に関係なく膨らむ

僕の膨らんだモバイルバッテリーは、26,000mAh の超大型モバイルバッテリーゆえ、重くて持ち運びには適していない。基本的に車移動時の予備バッテリーとして使っていた。

使用頻度は低く、購入してから1年ちょっとしか経っていない。それでもパンパンに膨らんでしまう場合がある。これは推測に過ぎないが、以下の何れかの理由により膨張したと考えられる。

  • 高温多湿のクローゼットで保管していた
  • 満充電のまま放置していた
  • 半年近く使わず放置していた
  • 誤って落として衝撃を与えた

どれもバッテリーを劣化させる要因になる。しばらく使わず放置するバッテリーは、残量 50% くらいにしておかないと寿命が縮まる。他にも充電したままずっと放置していると、過充電により膨らむケースもあるらしい。

経験から1つだけ言えること。Amazon で買える激安バッテリーは、寿命が短い。

ガスを抜けば使える?

膨らんだバッテリーの対処法として、溜まったガスを抜いてはいけない。絶対に。

なぜか?

それは考えるまでもなく、安全であればそもそもガスで膨らむ構造にする必要がない。発生したガスを逃さないよう膨らむ構造にしているのは、それが危険なものと考えるが自然だ。

もっと具体的に掘り下げると、ガスが発生している時点でバッテリー内部において化学反応が起こっている。ガスが発生して漏れない状態に留まっていれば安全だが、そのガスを排出しようとした時点で危険が伴う。

最も危険なリスクは空気との化学反応による爆発。だから素人知識でガスを抜いてはいけない。

モバイルバッテリー発火のリスク

カバンの中に入っていたモバイルバッテリーが燃えたニュースを目にしたことはないだろうか。例えばこちらのニュースは、動画も掲載されている。

モバイルバッテリーが発火する要因として、大きく2つ考えられる。1つは強い衝撃を与えた場合。もう1つはバッテリーの劣化によるもの。多くの原因は衝撃によるものだが、発火まで至らなくても衝撃でガスを発生する場合もある。

今回のように、膨らんだ状態から発火するリスクは限りなく低い。しかし劣化してガスが出ているモバイルバッテリーを使うのは、確実に危険を伴うから避けるべきである。

対処法は処分のみ

膨らんだモバイルバッテリーを横から眺める

パンパンに膨らんだモバイルバッテリーを、元に戻す対処法はない。そして使い続けると更にガスが発生し、破裂に伴う発火の危険もある。

残念ながら最善策は「処分」しかないのだ。

処分時は USB 端子の穴をふさぐように、テープを貼って絶縁しておく。

一般ゴミとして捨てられない?

アルカリ電池と違って、モバイルバッテリーは簡単に捨てることができない。これはどの自治体でも似たようなルールが制定されている。エネループのような充電式電池も扱いは同じだ。

理由として、リサイクルできる素材であるのが最大の要因だが、簡単にゴミとして処理できない側面もある。

  • ゴミ収集車の中で爆発する危険がある
  • 同様に発火のリスクもある
  • 充電式電池はリサイクル対象

家電量販店に回収 BOX はあるが…

例えば Anker や cheero のような、家電量販店で購入できるモバイルバッテリーの場合、家電量販店が回収してくれる場合がある。(対応しているのは一部の店舗のみ)

モバイルバッテリーの処分方法として一応紹介しておくが、膨張したモバイルバッテリーは回収対象外と記載があるので要注意。

そして全てのメーカーが回収 OK なわけではなく、JBRC に加盟している企業の製品のみ回収対象になる、ややこしいルールが敷かれている。会員一覧は次のページから閲覧できるが、わかりづらい。

例えば次のようなメーカー品は回収してくれる。

  • アンカー・ジャパン
  • ティ・アール・エイ (cheero)
  • エレコム
  • パナソニック

Anker は以前まで JBRC に加盟していなかったが、現在は参加している。また TRA 株式会社は、cheero ブランドを販売している会社である。おそらく社名を知っている人は、ほとんど居ない少ないのではないだろうか?ここが JBRC のややこしいところ。

ただ対象メーカーがわからなくても、バッテリーの本体に次のリサイクルアイコンがあれば対象になる。リチウムイオン電池以外でも、ニカド電池やニッケル水素電池もリサイクル対象になる。

モバイルバッテリーのリサイクルマーク

回収場所の検索は、次のページを参考に。

このような回収ボックスが置かれているので、そこに入れるだけ。店舗によっては表に出ていない場合もある。まずは店員さんに確認してみると良い。

モバイルバッテリーの回収ボックス

Amazon で売っているような、中国系のよくわからないメーカーは JBRC に所属していないと思われる。そのため JBRC の回収ボックスで処分するのは基本的に NG らしい。まずはリサイクルマークを要チェックだ。

家電量販店で膨張バッテリーを回収してくれる?!

大手の家電量販店では、リサイクルマークがなくても独自にモバイルバッテリーを回収してくれる場合があるらしい。どこまでが最新情報か不明だが、調べた限りでは次のような対応が行われている様子。

メルカリやヤフオクで売却する場合も、PSE マークが無いと違法になる。

家電量販店膨張リサイクルマークなし
ヤマダ電機回収可能回収不可
ビックカメラ回収可能回収不可
ヨドバシカメラ回収不可回収可能

近所に家電量販店があるなら、まずは確認してみるのも1つの方法だろう。

そもそも膨張していなければ、ハードオフなどの中古買取り業者で売却する手段もある。ただし、2019年以降に販売された PSE マークのついた製品しか買い取ってもらえないので要注意。

自治体のルールに従う

ゴミで捨てられない、店舗の回収ボックスも利用できない。他にはどうすればいいのか?

他に選択肢がなければ、自治体に確認するしか残された道はない。例えば「市区町村名 モバイルバッテリー」で検索すると、処分方法が掲載された自治体のホームページが見つかるはずだ。

例えば、東京都練馬区の場合は「不燃ごみに出す」と書かれている。本当に良いの?と思ってしまうが、公式サイトに記述がある。一方で東京都中野区の場合「絶対にゴミとして出さないでください」と書かれている。(2021年9月現在)

中野区の場合、JBRC の回収ボックス(前述の黄色いボックス)を利用するように指示がある。おそらく多くの自治体が、このような指示になっていると思われる。練馬区は特殊なのかもしれない。

判断できなれば、電話またはメールでの問い合わせで確認を。リサイクルマークがなく膨張もしていて、どうやっても処分できない旨を伝えると、有償で回収してくれる産廃業者を教えてくれるはずだ。

僕が処分したいバッテリーは、リサイクルマークはついているものの Li-ion の記載がない。(この微妙な判断が素人には難しい。)自治体のサイトには、役所内に回収ボックスがあると記述があった。最終的に確認を取って、役所の回収ボックスで処分できた。JBRC の黄色いボックスではなかったが、写真を撮る余裕はなかった。

一応処分はできたものの、自治体によって対応が異なるのはモヤモヤが残る。本当にこの処分方法が正しかったのか、と。

分かりやすいルール化を希望

モバイルバッテリーの処分がこんなに苦労するとは想定外だった。処理方法が自治体レベルで依存する限り、普通に一般ゴミで捨ててしまう人が後を絶たないのも想像しうることだ。これだけ分かりづらければ、バレなきゃ良いと不燃ゴミに出してしまう人がいてもおかしくない。

JBRC に加盟していないメーカーのモバイルバッテリーが購入できる以上、処分における分かりやすいルールは必要不可欠だ。

わざわざモバイルバッテリーを処分するために、細かく調べる人はほんの一部だろう。だからこんな記事を書いても、多くの人には伝わらないのも理解している。でも記録として残しておかないと、気持ちがスッキリしないのだ。

今後は Anker の製品を買う

もうモバイルバッテリーの処分で右往左往したくない。だから今後はリサイクルマークが確実についている Anker の製品、もしくは Anker が作っている無印良品のモバイルバッテリーを購入すると決めた。

これまで持っていた大きなモバイルバッテリーは、持ち運びの利便性が悪い。僕の普段の行動パターンから、次の2つをまとめ買いする。薄型で携帯性が良いモデルと、プラグ付きモデルだ。

プラグ付きモデルは重くなる傾向にあるため、10,000mAh のモデルではなく、容量は少ないけれど軽いほうを選択。これは過去の経験から学んだことだ。

まとめ

モバイルバッテリーが膨張した場合。

  • すぐに使用をやめる
  • 家電量販店で回収してもらえるか確認
  • 自治体の公式サイトを確認
  • よくわからなければ電話かメールで問い合わせ

今後モバイルバッテリーの処分に困らないために。

  • JBRC 加盟のメーカー製品を買う
  • Anker, cheero, エレコムは問題なし
  • 中華製のモバイルバッテリーは買わない

以上!

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